オーストラリア~聖者が街にやってきた~
2007年4月10日
パースに来てはや2週間。農場の仕事の口を聞いてもらって居たんだけれど、なかなか空きが出なくて吉報を待つばかりの毎日。結局農場の仕事は話が来ないので、他をあたると二十日過ぎ辺りから簡単な家具の組み立ての仕事を始められる事になった。果報を寝て待つのもありですな。
今の宿には世界各国から様々な人種が集まっているので面白い。日・英・独・伊・豪などなど…。俺が仕事もせずに毎日宿にいるので、気がついたら色々な奴と仲良くなることが出来ていた。
フランス人のハードコアヘッズや、15の時に火炎瓶でスーパー燃やしちゃったイングランド人。毎晩安ワインを一気しまくるオージー連中。もちろん俺も一気させられるのだが、日本語で「一気!一気!」とコールをしてくれるので飲むしかない。
いきなりネタを一掴みほどくれるニュージーランド人のおじさんも居たりする。
でも白人連中と毎晩一緒に飲んで吸ってをするには体力が居るもんだ。飲んだり吸ったりする量がはんぱねぇし。身体を鍛えようかと思う今日この頃であります。
外人相手に自己紹介する時に「ケイスケ」と言ってもなかなか「ス」の音がちゃんと発音できない奴が多い。だから省略しまくって「K」と自己紹介をする様になった。これなら誰でもはっきり発音できるし覚えてもらいやすい。
そうすると会話の中で「Kメン!タバコくれ!」とか言われるのである。でも昨日おととい辺りから異変が起きた。
ここ最近はコンタクトを目に入れるのも面倒になり、メガネ姿が多くなった。さらに着る物が不足してインドで買ったクルタを着たりしている。一昨日はバリカンを借りてアタマも綺麗に剃り上げた。
メガネ・坊主・クルタの三点セット。それを見た火炎瓶男マークはぽつりと言った。
「ガンディーみたいだな。」と。
それからと言うものKメン改め、Gメンになってしまった。捜査官の様な響きである。
いや、ガンディーの高名さに改めて感動もした。世界中の人間がガンディーという存在を認知してる事に感動しないわけがない。
昔の彼女の妹に「ガンディー」と呼ばれてからおよそ10年。今ではドイツ人が俺を見るなり「おじぎ」をして手を胸の前に合わせて言う。
「How are you? G-men?」
ガンディー偉大なり。
