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イタリア~晴れたぜナポリタン~

2011年05月08日


イタリアのナポリに来た。

晴れた。

雲一つ無い、いや飛行機雲がぐんぐん延びていくのがはっきり分かる。
日陰は肌寒い位なのに、太陽の光は肌を射す。


ドブロブニクからフェリーに乗りイタリアのバーリという港町に渡った。
国へ帰る多くの陽気なイタリア人観光客と共に。


船を待っているとクッキーをくれたり、船内でパンをかじっていると水を飲めと渡してくれたりと、どうも関西のおばちゃんを彷彿させるイタリアのおばちゃん達。なんだかふさぎ込みがちだった気が晴れる。


そう。クロアチア出国のパスポートチェックで、別室で荷物検査にあたってしまったせいで、気分は最悪だった。


入国はともかく出国だから、スタンプをポンと押してくれるに違いなかったのに。荷物を全てチェックします。と言われ、じゃあどうぞと、バックパックを投げた。

「いや、あなたが全てをここに出しなさい。」


ふてくされ、「はい、塩。砂糖。味噌スープ。」
などとやってると、係員は何でカリカリしてんだと。
当たり前だ。なんで俺なんだい。荷造り大嫌いなんだ。


結局何も出ず、ただお店広げてすぐに店じまい。
怒りと無駄な動作で汗をかいた。


俺を止めた係員と別の、美人な係員が俺のリパッキングを監視してた。
おぉ、美人だなどと思っていると彼女は意味不明に笑った。余計に気分が悪い。


フェリーはドブロブニク22時発。
そこから見るドブロブニクの夜景は美しく、それだけでもこの船に乗った甲斐があったと思えた。


到着までリクライニングシートのエリアで眠った。
0時過ぎまでは、階下のバーで大宴会を繰り広げるイタリア人ツアー客の合唱が響いていたが。


朝8時頃だったろうか、イタリアのバーリの港へ着いた。


また雨だった。
国を越えても、幾つ夜を越えても雨なのかとうんざりした気分だった。
バックパックを担ぎ、街へと歩く。


バーリからはナポリの街までバスに乗るつもりだった。
あらかじめ見ていた地図では港から歩いてすぐ、バス乗り場があるはずだった。

荷物が重いせいか、なかなかたどり着けない。
目に入る町並みがしんどさを軽くはしてくれるのだが。


ドブロブニクで感じたヨーロッパの街並みが物足りなく思えるほど、そこはヨーロッパだった。重厚な造りの建物と、なんでこんなにでかいのだと思う門扉たち。


途中、郵便配達のおじさんが駅の隣がバス乗り場だと教えてくれた。
ありがたい。先へ進む。


駅が見えた。多くの人が行き交う。
そこから発車する車両は全面にスプレーでグラフティが描かれ、NYかと思った。駅にはツーリストオフィスもあったので、バスの情報を聞いた。



教えてもらった場所でチケットを買い、バスの発車までの数時間をスーパーで買い物をしたり、少しぶらついてつぶした。


まだ雨が降っている。
その辺に座ることも出来ない。
立ちながらチョコレートをかじって空腹を紛らわす。


ナポリ行きのバスは12時50分発。
定刻通りに来たバスは二階建てのでかい奴だった。
フェリーであまり眠れなかったせいか、道中ほとんど寝ていた。
たまに目が覚めた時、車窓からの景色を見た。


なだらかな緑豊かな丘。太陽の光を受け、その緑はより鮮やかだ。
そのど真ん中を突き抜ける高速道路をバスが走り抜ける。


雨雲に向かって。


そして土砂降りになり何も見えなくなりまた眠る。



ナポリへは17時頃着いた。
絶望的だった空模様は、信じがたいほど晴れていた。
待ち望んだ青空。


バスの着いたガリバルディ広場からキャンプ場まではメトロに乗って。
チケットは駅のホームで小商いをする黒人女が売ってくれた。


待ち望んだ陽の光を受け、最寄りの駅から1キロ程歩いた。
久々に汗をかいている、パーカーまで濡れてきた。
坂道が辛かったが気持ちよかった。


活火山があるという、ときたま硫黄臭いキャンプ場に来た。


晴れている。
ただそれだけで嬉しい。


また旅が少し楽しくなってきた気がした。

JADROLINIJA社のフェリー クロアチアのドブロヴニクとイタリアのバーリ間を走る

ドヴロブニクの港をフェリーから眺める

ナポリ大聖堂

大聖堂の中 ごてごてした装飾でいっぱい

ナポリの路地

なんだかゴミが多かったりして汚いナポリ

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