イタリア~小さな教会と大きな闘技場~
2011年05月15日
ローマは天気の良い日が続いている。
気持ちの良い春の陽気。
昨日バチカンしか行ってなかったので、今日はフルに観光しようと思い、弁当にサンドイッチを持って出かけた。
まずはスペイン広場へ。
スペイン大使館が側にあることからついた名前だったと思う。
映画「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーンがジェラートを食べた場所だったっけ。
全て曖昧な記憶だけれども。
多くの観光客が広場の階段に座って休んだり、お喋りしたり、春の陽射しを浴びながら気持ちよさそうにしていた。
その光景を見て、「おぉ!ここがあの場所か!」と楽しくなってくる。
ほとんどの人が浮かれた観光客だから、俺もうかれてしまう。
階段を登りきると大きな教会があって、そこから見える街の景色はなかなか良かった。
トラベラーズチェックを換金しようと思って、すぐ近くにあるはずのアメックスの支店にいったけど、工事中か移転したのかでやってなかった。
仕方がないので次の目的地、トレビの泉に向かって歩く。
スーパーを見つけて水を買おうと思ったが、冷えたビールを手に取ってしまった。
少し早いが昼飯にしようと思い、日陰を探していると小さな教会を見つけた。教会の日陰で、ジプシーなのかただ貧しい家族なのか分からないが何人かがごろっとしていたので、その側で弁当のサンドイッチとビールを味わうことにした。
ハムとトマトのサンドイッチ。
ビールをグビグビ飲みながら食べてると幸せだった。
隣の家族の家長らしき男がどこからかやってきて家族と合流してビールを飲み始めた。家族は食事を始めた。
その光景を見て笑ってしまった。
オフクロさんがパンに切れ目を入れて、薄っぺらいハムを挟んで食べ始めた。片手にはトマトを持ち、パンと交互に食べている。
俺の弁当と同じじゃないか!
自分の食べ物の選択が貧者の選択と同じだったのが面白過ぎた。
腹ごしらえも済み、トレビの泉へと思ったが日陰を提供してくれた小さな教会を覗いていくことにした。
ほとんどの観光客は時間がないのか目に入らないのか教会をスルーしていく。
しかし、これまた素晴らしい教会だった。
老婆とその娘らしき女が祈りを捧げている以外に人はおらず、スピーカーから聖歌のような物が流れていた。
正面にはキリスト誕生を描いたものだろうか、大きな絵が飾ってある。その前には十字架に張り付けられたキリスト像。
教会の内壁から天井に向かって青と黄色の布が何枚か吊されていた。天井が高いので空に向かって布が伸びていくような感覚になる。
名前も知らない小さな教会だったが、ビールの酔いもあってかえらく感動してしまった。これが見ることが出来ただけでも満足かもしれない、そう感じた。
どれ位の時間を過ごしたか分からないが、その教会を後にしてトレビの泉やコロッセオ(闘技場)、その2つの中間で見たなんだか分からないがバカでかい白い建物なんかを見学した。
何を見てもスケールがでかい。
トレビの泉にある彫刻もこれでもかって言うほどデカい。
闘技場は巨大で、よくも大昔にこんなにデカい物を作ったなぁと思った。
「どうだ、恐れ入ったか、すごいだろ!」
と言わんばかりの迫力なのである。
今まで全く興味の無かったヨーロッパ。
予備知識も少ないせいか素直に感じることが出来ているのかもしれない。
前もってそれが何か知っていて、期待をしてそこへ行ってがっかりするとかって事もあったりするけれど、期待も知識もないのだ。
「何なんだこれは?」
って感覚、気持ち良いかもしれない。
![]() 小さな教会 グーグルマップだと Arciconfraternita Del Ss. Sacramento Di S. Maria In Via という名前で登録されている | ![]() ローマで一番良かった場所かな wikiによるとOratorio del Santissimo Sacramento (Roma)となっている |
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