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イタリア~ナシオ、自転車を買う~

2011年05月13日


ローマで買ってしまった。


チャリンコを。


自転車で旅する人を「チャリダー」なんて呼び方をする。
今まで旅の最中、結構な数のチャリダーさんと会ってきた。


「いやー、よくやるねぇ!すごい!」
なんて言ってきたが、まさか自分が始めることになるとは。



事の始まりは、重くなったバックパックを車輪付のキャリアーに載せてみようかと思った所からである。


それなら、交通機関から少し離れたキャンプ場でも何でも、楽に歩いていけると思ったのである。


スーパーやチャイニーズが商いする辺りへ探しに行った。
しかし、自分の思い描くような物はなく徒労に終わった。
スーパーでチャリンコが売ってたのが気にはなったのだが。

くたびれてキャンプ場に帰りビールを飲んでいると、今朝まで居なかったはずのお隣さんが居る。


白髪のおっさんが小さなテントを張っている。



その横にはチャリンコが置いてある。



50過ぎのおっさんがチャリンコ旅か・・・。



ビールが無くなり、ワインをぐびぐび飲みながら考える。
酔っぱらってきて出てきた答えは、「チャリンコ買おう」だった。



翌朝、二日酔い気味の頭でキャンプ場でチャリンコ屋の情報を聞いた。バスとメトロを乗り継いで行ける店を。


シエスタ、長いお昼寝タイムの休憩時間のあるヨーロッパ。
昼から夕方までは店を閉めるところが多い。


昼前にぎりぎりについたチャリンコ屋は、えらく格好良いバイクが沢山あり、チャリンコが素晴らしい国だと教えられた。本場の質、というかデザインや格好良さ。


しかし、手が出る値段のものは無かった。



さてどうするかと思い、キャンプ場に帰る。
目の前の大型スーパーでバスは止まるので、チャリンコとその値段を見に寄った。


安い。
100ユーロから買えるではないか。
ナポリからローマの列車が12ユーロ弱。
この先のバスや列車の価格を考えたら元が取れそうだ。
しかも、野宿する場所の選択が広がる。


チャリンコが欲しくてたまらないガキのように1時間以上チャリンコを眺めた。


169ユーロ、ちょっと予算オーバーだがママチャリっぽい、でも格好良いと思えるシマノのギヤチェンジがついたチャリを買ってしまった。


カード切って。


この先の旅路がプライスレスになるかは分からない。
まぁ、今までの旅路が生ぬるかったと思える分、少し苦労というか挑戦することも大事だろう。



また深く考えずに始めてしまった。



悩みの種だった、ギターをどう載せるかの答えもでないまま。



考えるふりして酒ばっか飲んでます。
とりあえずチャリンコの名前を考えよう。


明日起きたら、二日酔いで良い答えが沢山出るかもしれないし。



いつになるか分からないが、死んだら葬式でかけて欲しい曲がある。


シド・ヴィシャスの歌う「My way」を。

ローマのキャンプ場

とりあえず荷物を載せたチャリンコ ギターもなんとかくくりつけた

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