スペイン~芸術、灼熱、情熱~
2011年7月2日
久しぶりに更新できます。
日本も随分と暑いようですが、元気にしてますか?
今、スペイン南東部の都市アルメリアから西に50キロほどのLa Curvaという小さな街のネット屋さんに来ています。
スペインに入って2週間くらいか。
最初に訪れたフィゲーラスではダリのミュージアムへ。
美術館というお固いイメージがまるでなく、遊園地のような劇場のようなワクワクする場所だった。
ダリの暗い怪しい絵ばかりでなく、ガーラ婦人のポートレートだったり、精密なテーブルの上のパンとか。知らなかったというか、初めてダリという人の世界を沢山見ることができた。
そこから南のジローナの街では、映画博物館という場所に行ってきた。
のどかなキャンプ場のお母さんに勧められて。
そこは映画のというか、影絵から始まる"動く絵"の歴史博物館といった感じだった。
ランタンにレンズをつけて絵を投影する機械、覗くと立体的な写真が見ることができるのぞき穴だとか。
実際に見て触れることが出来て、どうやって"動く絵"が進化して映画になって行くのかが分かる場所。
オーナーの膨大なコレクションの半分が3階建てのビルにぎっしり詰まった、おもちゃ箱みたいな所だった。
博物館や美術館もそうだけれど、スペインは自由な気がする。
街を走っていてもスペインの家々の表情の豊かさに感動するし。
家々はカラフルで、ただの立方体でなくて円体も入っていたり。
家の門の屋根瓦やブロックがうねうねと緩やかなカーブを描いていたり。
教会の屋根なんかを見ていると、中国のあずま屋の屋根のように見えるものもあるし。
一番おったまげたのがバルセロナで見たサグラダファミリアだ。
外しか見てないけれど、呆然と立ち尽した。
あんなに奇妙な、それでいて物語があるような建物は初めて見た。
名前は聞いたことがあったけれど、実際に見ることができて本当によかった。
そしてバルセロナから1週間ほど毎日走り続けた。
自転車にトラブルがないと、進むと言うことに集中できるもんだ。
毎朝憂うつだったけど。
なんでこんな面倒くさくて疲れることやってるんだろうって。
でも走り始めると進むしかない。
海沿いの道でどんどん南下した。
一週間走ってちょうど日曜日、久々に2泊したSAN JAVIERと言う小さな街。
そこから一週間。
南に進むにつれて大地は枯れてきた。
鉱山の街が多くなった。
街から街への移動も、荒野を突き進むといった感じなった。
日陰を探すが低い木々ばかりだ。そしてハエが異常に多くなってきた。
あまりに面白くない景色と、辛い道中。
正面から吹いてくる風に怒鳴ったこともある。
そのうち独り言すらでてこなくなる。
だけど、果てしない荒野の途中で水とオレンジジュースの差し入れをもらった時は感動した。
近くに住んでるという夫婦。朝に1度見かけたんだけどね、ここを走っていると思ったのよ、と。
毎日暑い。
でも、ビールが安くてうまい国でよかった。
これは俺のガソリンだからと言って2リットルのビールをキャンプ場の売店で買うと、オヤジは笑ってた。
ワインのカクテル、サングリアも1.5リットルで1ユーロで買えたりもする。
贅沢に氷を買ってきて、ぐびぐびと飲んでる。
最近暑すぎて疲れが溜まってきたので今日は連泊。
ラスベガスという素敵な名前のキャンプ場で。
名前のわりに8ユーロという格安の料金。
だいぶ近づいてきたぜ、ポルトガル。
もうしばらく、進むと言うことにフォーカスして頑張ろう。
![]() フィゲーラスのダリミュージアムの外観 | ![]() ダリのアートで一杯の博物館 |
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![]() ジローナの街にある 映画博物館 | ![]() 日本の影絵も映画につながるものとして紹介されていた |
![]() 映写機の原点 ランプの明かりをレンズの付いた筒から投影するもの | ![]() 私人のコレクションとは思えないほどの物量 |
![]() サグラダファミリア | ![]() まだ建築途中という大作品 |
![]() カサ・バトリョ、バトリョ氏の家 これもガウディの建築 | ![]() 街のど真ん中をイベントのために交通規制をかけて自転車とローラーブレードが駆け抜ける |
![]() バルセロナの街中を抜ける時 ちょうど自転車とインラインスケートのお祭りに巻き込まれる | ![]() 参加者には色とりどりの風船が |
![]() なんと自由な門なのだ | ![]() 最上階の壁が素晴らしい |
![]() ジローナの街付近で見たオブジェ |
