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念願の入所、治験始まる。~ロサンゼルス~

  • ナシオ
  • 2016年5月21日
  • 読了時間: 3分

なかなか綺麗な病室である。 病室の入口と反対にある面はガラス窓が大きく取られていてずいぶんと明るい。

3台並んだベッドの真ん中は使われておらず、もう一人のおじさんと2人で部屋をシェアする事になった。

良く考えてみると入院なんて初めてだ。 新薬研究施設だから入院でなくて入所か?

そう、念願の治験ボランティアに合格して今日から入所する事になったのである。

初回の治験に落選した後、その施設で別の治験の事前検診を受けた。

そこでの結果は良好だってけれど、医師の最終確認が取れていないという理由で合否を待たされていた。

またもや怪しい雲行きだなと察し、別の施設に電話をして近い日取りで受けられる治験の情報を聞く事にした。

1週間ほどの入院と3回の通院で3,000ドル弱がもらえると言う話だ。 とりあえずこの金額を稼ぐことが出来ればアメリカ滞在はマイナスになる事は無さそうだ。

先週末の電話で事前検診をお願いする事にしたのだが、それからがトントン拍子に事が進んだのだ。

16日、事前検診を受ける。

17日、留守番電話に連絡が入るが、先方が営業時間外だったので返信できず。

18日、午前に連絡が取れる。血糖値と肝臓の数値が高めなので、血液検査をもう一度お願いされる。

19日、午前中に再度血液検査。数時間後に電話連絡があって、血液検査をクリアしたので21日から入所との事。

21日、本日午前に入所して出されたお昼ご飯を食べウトウトしてしまった所。

と言った具合なのである。

3度目の正直って奴だろうか。

少しばかりホッとした所である。

最初に応募した施設はどうやら評判がよろしくないようだが、今回入る事の出来た施設は良い方らしい。

実際に受けた事前検診での対応やそのスピードを見ても分かる気がする。

そういえば「手配師」の話を前回に書いたのだが、一日だけそこへ行ってきた。

朝7時にホームセンターへ行くと、およそ20人位仕事を待つラティーノたちの姿があった。

足袋とニッカを履き、彼らと一緒になって仕事を待ってみた。

ピックアップトラックが目の前で止まる。

窓が開き運転手が何かを言うとラティーノたちが駆け寄る。 条件に見合った人間なのだろうか、一人が嬉しそうな顔でトラック空いた席に滑り込む。

この間やり取りはすべてスペイン語だった。

なるほど、手配師が人を集めて現場に送り込むスタイルではなく、親方自身ががその日に足りない人手を直接ピックアップしていくスタイルなのだな。

流れが分かったので、手ぐすね引いて車からのお誘いを待つ。

車が止まる。

けれど多くのラティーノの勢いに押され足が前へ出て行かない。

次こそは!と思うのだが、少し離れた場所だったり単なる待ち合わせだったりで目的の車がなかなか来ない。

朝7時から始めて10時半までの3時間半粘ったけれども仕事は得られず、空腹と寝不足に負けて宿に帰る事にした。

簡単じゃねぇな、こりゃ。と思った半日。

今の治験が終わって、ほかに稼ぐすべが無ければまたチャレンジするつもりだ。 「世界の現場から」をカメラに収めたいので、一日だけでも現場仕事にありつきたいものだ。

とりあえず、人生初の「入院」をロサンゼルスで楽しんでおります。

 
 
 

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