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city that never sleeps~ラスベガス~

  • ナシオ
  • 2016年7月10日
  • 読了時間: 4分

治験のボランティアで8500ドルの大金を掴みに来たロサンゼルス。

全てが上手く行った訳ではなく、少額の治験を2回こなしてアメリカ滞在をなんとか黒字で終える事が出来そうだ。

8500ドルの治験は人数オーバーで受けることが出来なかった。ならば他の治験を!と思い4000ドルの治験を受けることにしたが、治験初日に煙草の反応が出てしまって帰されてしまった。

思い通りに事が進まず嫌気がさしてきたのだけど、なんども事前検診を受けて1900ドルの治験を受けることが出来た。

最終的に、別の研究施設で稼いだ2850ドルと合わせて4750ドルを手に入れることが出来た。

物価の高いアメリカなので、滞在費を引くと大した金額が残る訳でもない。旅を一旦止めてまでロサンゼルスに来たのは失敗だったのか、と言えばそうでもない。

ロサンゼルスに住む友人と10年ぶりの再会を果たすことが出来たし、タトゥーコンベンションでロスにやって来た友人の活躍する姿も見る事が出来た。

ただ金を稼ぎに来たロサンゼルス、最初は好きになる事が出来なかったけれど居れば居るほど好きになって来た。

若い頃にはまった映画「Blood in,Blood out」のロケ地が宿の近所だと言う事でテンションが上がり、自転車を借りてロケ地を回ってみたりもした。

キッチンが素晴らしく整った浜田宿で、安い鶏肉と玉ねぎそしてリトルトーキョーで買ってきた粉末の出汁で毎日のように親子丼を作った。美味しいお米が食べ放題の宿、なんと素晴らしい事か。

投稿している世界新聞の記事のネタを探してジャンクフードを追い求めたり、実際に宇宙をとんだスペースシャトルを見に行ったりもした。

治験に振り回されて引きこもりがちの日々を過ごしていたと思っていたけれど、最近はずいぶん楽しい過ごし方が出来ていたんだなと感じるようになってきた。

女子4人組とラスベガスに旅行をする、と言う幸運にも恵まれた。これから西海岸から東海岸へ車で横断する彼女たちに便乗して、ラスベガスに連れて行ってもらったのだ。

旅慣れた女子4人におっさんが一人混じっての車の旅。おっさんは国際免許もなくただ車に乗っかっているだけ、極めて受動的な旅だ。

噴水ショーや夜景が抜群に綺麗に見る事が出来るタワーに連れて行ってもらったりと、彼女たちにくっついていくだけで初めてのラスベガスを楽しむ事が出来た。カジノで大金を掴んで彼女たちにご馳走してあげようかと思ったけれど、博打の才能のない僕はスロットマシンに数百ドルを貯金してしまった。

ラスベガス最後の夜、彼女たちと別れて一人部屋に戻ったのだが昼間のカジノでの負けが悔しくて深夜一人で再挑戦した。

カジノの場内にあるATMで金をおろして、そのままスロットマシンに突っ込む。少しは元を取ろうと思ってタダでもらえるビールを飲みながら数字が回っていく様を眺めた。10ドル注ぎ込んだ台に見切りをつけて、他の台に移る事にした。

台を移ってすぐにクルクルと回るスロットの数字たちがキラキラ輝きだした。何が起きたのかはすぐに理解できなかったのだがボーナスゲーム、お金を掛けないでスロットが回る状態に入っていたのだ。

そのボーナスゲーム、最終的に700回近くも獲得することが出来ていた。勝手にクルクル回っては止まり、少しづつのお金が入ってくる。

チリも積もれば山となり、最終的には300ドルほどの勝ちになっていた。このおかげで、カジノでの負けは100ドルくらいに収めることが出来た。

翌日、素敵な女子4人組と別れてロサンゼルスへ帰った。7時間ものバス移動。23時頃に宿に帰り、翌朝7時半に治験の最終通院へと向かった。

㋆㏧、40歳の誕生日に1900ドルの小切手を手にした。 誕生日に大金を手にすることが出来た事はなんだかうれしかった。

ラスベガスでの疲れがたまっていたせいか、誕生日は宿でのんびりビールを飲みながらスーパーで買ってきたビーフステーキを腹いっぱいに食べる事にした。

そう、女子4人とラスベガスの旅が出来た事自体が誕生日プレゼントのようなもので、当日はただただゆっくり休みたかったのだ。

気持ちよく僕を受け入れてくれた彼女たちに感謝感謝。彼女達のアメリカ横断の旅が上手く行く事を切に願う。

おっさんの中南米旅、そろそろ再開です。


 
 
 

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