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今宵は満月~グアナファト~

  • ナシオ
  • 2015年11月26日
  • 読了時間: 4分

宿のドミトリーのベッドとは比べ物にならないほど上等なベッドで眠ることが出来た一晩限りのホームステイ。 朝にはパンとフルーツとコーヒーまで出てきた。ホームステイも悪くないなぁ、なんて思う。 玄関というかアパートの入り口のカギを閉める都合もあって、おばさんは3階から1階まで一緒に降りてきて来てくれて、玄関口で僕たちはお別れした。 ああ、ホームステイしていた女の子の名前くらい聞いておけばよかった。 一旦宿に戻って学校に必要なものを持ち出す事にした。荷物の置いてあるドミトリーに入るとベッドは確かにすべて埋まっていた。イビキが聞こえる中、寝ている人を起こさないよう静かに用事を済ませる。 ドミトリーのある2階から1階に降り、フロントに居たぽっちゃりした女のスタッフにこの先2週間学校に通うのでシングルに泊まりたいと伝える。値段は1日200ペソ、ちょっと高いが落ち着いて勉強したいので快諾した。昼には戻ると伝えて学校へ行く。 学校2日目、午前中3時間みっちり勉強する。うち1時間はネイティブの先生の授業だ。 名詞やら冠詞やらには性別があって、動詞は人称によって変化する事などを知る。 授業後オーナーと思わしき女性の先生に授業料の話を聞こうと思ったらまたパスされてしまった。 ホームページに値段が表記されているのでまた明日でいいかと思い、学校を後にしてスーパーで買い出しして宿に戻る。 宿に帰ると宿のオーナーの女性が居た。愛想がよくいつも明るい彼女は一枚のメモ書きを渡してきた。 「ドミトリーは週700ペソ/シングルは週1000ペソ」

前に聞いた値段よりずいぶん安い事に驚いた。 シングルの値段が今まで泊まっていたドミトリーの150ペソを下回っているではないか。

僕はシングルでお願いします、と言ってすぐさま1000ペソを払った。 部屋の準備が出来ていないと言うので、買ってきたパンとハムとトマトでサンドイッチを作りそれを食べて時間をつぶした。食後にコーヒーを入れて屋上のテラスに行き煙草を吸いながらソファーでだらけていた。すると遊び友達になったアメリカ人がやって来たので世間話を始めた。 小一時間ほど話して彼が帰ると部屋の用意が出来たとぽっちゃりのスタッフが声をかけてくれた。 彼女の後に着いていくと以前一晩だけ眠ったシングルでなく別の部屋につれていかれた。 部屋に入るとおったまげた。ベッドはセミダブル、TV・バルコニー付という素晴らしい部屋だったのだ。僕は思わずぽっちゃりさんとハイタッチして喜んでしまった。もちろん階下にいたオーナーにもありがとうを言いに行った。 快適な部屋でぐっすり眠れた事で今朝はずいぶん早起きしてしまった。 宿の横にあるコンビニでコーヒーを買って学校に向かうが、早すぎたのかまだ開いていなかった。 学校のそばにあるベンチで煙草を吸いコーヒーを飲む。しばらくすると先生が横を通り過ぎおはよう、と声をかけられる。吸い始めの煙草を根元近くまできっちり吸ってから学校へ向かった。 1時間目はオーナー先生とマンツーマンだった。先日一緒に授業を受けていた男性はいくらかスペイン語の心得があるようで別の授業を受けるらしかった。 授業もそこそこに、先生は教室のペンキ塗りなんかできるか?なんて聞いてきた。 よくよく話を聞くと、黒板の無い今使っている部屋の壁に特殊な塗料を塗ってホワイトボードを作りたいというのだ。 小笠原に居た頃色々な仕事をやっていたので、ペンキ塗りならまぁなんとかなるだろうと思ってその話に乗った。 一日の授業を終えたあと、その場所をもう一度見に行った。 壁が凸凹でモルタルでも塗って均さないとだめそうだ。となると今のペンキを剥がし、それからあれをやってこれをやってと結構大変な事になりそうだった。 帰り際に先生とその件をどうするか話したところ、最終的に木板を加工して黒板もしくはホワイトボードを作ろうかと言う事になった。 作業着と足袋で旅して良かったかもしれない。 そうでなかったらこんな話になってないと思う。 授業料の話はどうなったって? まだしてないけれど、お手伝いすることで幾らか安くなりそうです。

 
 
 

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