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もうどうにも止まらない~グアナファト~

  • ナシオ
  • 2015年12月23日
  • 読了時間: 4分

写真はこの間の日曜日の一コマ。 老若男女が馬に跨り街を練り歩くお祭りだったのかな?

一行が通り過ぎた後にはお馬さんの糞だらけのグアナファトでした。

下品な話つながりで昨日の夕方えらく面白い事があった。

旅に出ると決まって一回は痔が悪化する。 長時間のバス移動や食生活の変化のせいなのかは分からないけど。

以前中国で痔が悪化した時は薬局に漢字で「痔」と書いて力強く店員に見せて薬を買うことが出来た。 もちろん書いた紙を見せながら、お尻の方を指さしはしたけれど。

今回の旅もまた悪化した。 辛いサルサソースのせいかテキーラの飲みすぎか、はたまたうんこ座りで学校の改装作業をしていたからなのか? 自分としては一番最後の理由を原因に挙げたい。

いちおう日本からボラギノール先輩は持ってきていたが、症状からすると座薬が好いに違いないと思った。 持っていたボラギノール先輩は軟膏タイプだったのだ。

「痔」 「座薬」

と言った単語を調べて学校帰りに薬局に向かった。

メモ帳に書かれた「hemorrioides(痔)」を言ってみる。 伝わったか不安だったのでメモ帳を見せる。

ははん、分かったわ!といった感じでおばさんが店の奥に行き、薬を取ってきた。 しかしそれは持っているボラギノール先輩と同じく軟膏タイプだった。

「supositorio(座薬)」は無いかと聞くと、その店には置いていないようだった。

そそくさとその店を後にし、宿からほど近い薬局へ向かった。 ここグアナファトは小さな街だが薬局はそこらじゅうにあるのだ。

2軒目、ぽっちゃりとしたお姉さんの店員が応対してくれた。 書かれた単語を話して、さらにその紙を見せる。

あぁ、あれのことね!とすぐに理解してくれて薬を持ってきた。

座薬の箱にしてはずいぶん大きい。90個入り、みたいな表示が見える。

不安になってきたので、これは座薬だよね?と確認してみるが、座薬だよ!と言っている。

箱に書かれた飲み薬のタブレットの絵に僕の目が行った時に、彼女も気づいた。

「あぁこれは違う!!!!!!!!ごめんなさーい!」と少し興奮気味に言った。

腸内環境を整え痔を良くしていく薬だったのか、勘違いして彼女はその薬を持ってきたのだった。

それからしばらくの間、彼女は笑いっぱなしでまともな会話が出来なかった。 呼吸困難になるかもってくらい笑っていた。つられて僕も吹き出してしまった。

僕は箱に描かれた飲み薬を指さし、そのあとお尻に入れる仕草をし、最後に腕でバツを作った。 彼女の笑いはエスカレートし、いったん店の奥に隠れてしまった。 もうどうにも止まらない、のだ。

少し笑いが収まった彼女が戻って来たので、座薬はあるか聞くと今度は本物の座薬を持ってきてくれた。

持ってきてくれたはいいが、未だに笑いは収まらず説明をしながら吹き出しちゃったりしていた。 痔はメキシコの人にもナイーブなもので、それを間違えちゃった事が面白かったのかどうかは分からない。

会計の段階では仕事にならない彼女の代わりに男の店員が決済してくれた。

おつりと座薬を受け取って店を出るころ、ようやく彼女は平常に戻ったようで他の客の接客をしていた。

あれだけ人の笑いが止まらなかったのは初めて見たかもしれない、って位に笑ってたな。

さぁ、もうすぐクリスマスだ。 イブの夜は宿のスタッフとパーティーだ。 豚のしょうが焼きならぬ豚の照り焼きを作ると言ったのだが、持っている醤油が足りるか少し心配だ。

それにしても学校の改装の終わりは見えない。 工具や材料やらの不足と建物のの造りの根本的な違いに悩む。 想像通りに事が進まないのだ。さらに人を間に挟むと上手くいかないものだ。

今日の午後は途方に暮れていたが、さっき行った近所の工具屋のおやじが少し英語が話せたので必要なものに近いものを買うことが出来た。 なんだか頼れる人が出来たみたいで少しうれしかった。

言葉の壁と文化の違い。 いや、自分の技術の無さが証明されただけかもしれない。

 
 
 

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