廃墟の街へやってきた~レアル・デ・カトルセ~
- ナシオ
- 2016年2月10日
- 読了時間: 3分

グアナファトを離れたのが4日前の事か。 廃墟の街とも呼ばれるレアル・デ・カトルセに来た。
グアナファトからレオン、サン・ルイス・ポトシ、マテワラ、レアル・デ・カトルセと4本のバスを乗り継ぎ12時間の移動の末に到着した。正確には5本のバスなのだが。
レアル・デ・カトルセの街に入る手前に長いトンネルを通らなければならない。 そのトンネルが車一台がやっと通れるような狭いトンネルなので、大型の観光バスから小さなバスに乗り換える必要があるのだ。
陽も落ちた19時過ぎにその小さなバスに乗り換えて長いトンネルを超えてレアル・デ・カトルセに入った。 宿の客引きが居る訳でもない静かな暗い広場を横目に人々が歩いて行く方向へ一緒になって歩く。
宿の下調べをしていなかったので土産物の親父に安いホテルは無いかと聞くと、店じまいの最中だったらしく重たそうな木の扉を閉めた後ホテルまで道案内してくれた。 通りを歩く人はほとんどおらず街は静かだった。
紹介された宿の部屋は一泊150ペソで個室シャワートイレ付。ネット環境がないとの事だったが長時間の移動疲れもあってそのままチェックインすることにした。
パン屋でドーナツを買ってそれを食べて眠ようとも思ったが、人と連絡を取らなくてはならない事を思い出してネット環境のある安宿を探すことにした。3件目にあたった宿で話を聞くとネット環境があり、個室シャワートイレ付きで200ペソだと言う。 3日で500ペソに値切って翌朝来ることを伝え宿に戻り眠った。
前の晩は暗くてよく分からなかったが、移動先のホテル外壁の色合いがグアナファトで改装をした学校の教室の色合いとそっくりな事が分かると少しばかり嬉しくなった。
移動も済んだので街歩きしようと思い宿の外に出た。宿のすぐそばにツーリストインフォメーション、と言っても無人でATMと簡素な地図が置いてあるだけだったが、そこで地図をもらって街歩きを始めることにした。 地図に書かれている見どころへ向かう。所々手書きなのが廃墟の街らしい感じもする。

かつて鉱山の街として栄えたがその繁栄の日々は続くことなく、数万人居た住民は現在では1500人にも満たないという。なんだか小笠原の島々のようである。
一度トンネルまで向かってから地図を目安に歩くことにした。朽ち果てた建物と古い石畳が目を引く。きれいに手が入ってる建物と言えば少し値の張るホテルくらいなものか。
街の中心の教会は中に入ると綺麗にされているし時を告げる鐘も鳴る。ただ床が板張りなのには驚いた。
少し街はずれにある別の教会は壁画も傷んでいるくらいに朽ちているのだが、目の前の墓地は混み合っている。
一通り歩いて街の中心へ戻って教会の前の博物館へ行ってみた。見た目はおおよそ博物館とは思えない建物だが、少数民族のウイチョル族のアートや栄えていた頃の街の写真などが飾ってあってかなり楽しむことが出来た。
通りに並ぶ土産物屋やアクセサリー売りのヒッピー、そして馬やロバなんかの動物の姿を見ているとネパールのポカラの街はずれのような居心地の良さを感じる。ただ最低気温が氷点下を切るのは辛いものだ。
その日の締めくくりは乗馬ツアーの客引きをするカウボーイ達にペヨーテのツアーの相場を聞いてまわり、感じのよさそうなオヤジと話を進めて翌朝6:30に集合することになった。 その話はまた後日。
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