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ご報告とヒリトゥラの不思議な宿

  • ナシオ
  • 2016年2月20日
  • 読了時間: 4分

尻の皮が一皮剥けたナシオです。 Facebookでもお知らせしましたが、この度めでたく世界新聞さんのライターとしてデビューさせていただきました。せっかくなら新しい事を始めよう、一か八のギャンブルみたいな人生だしね、と。 多くの人の目に留まる事でまた新しい動きが出る事を期待して始めた訳で。

多くの人から暖かいリアクションをもらったのが一番の嬉しい事かもしれないです。 まぁゴールした訳でも何でもないので旅は続きます。 これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。 ************************** バスでの移動にも耐えられるほどに回復した尻の皮。そろそろレアル・デ・カトルセを離れようと思い、グアナファトの学校の先生に聞いていた「ヒリトゥラ」と言う町を目指した。

レアル・デ・カトルセからマテワラ、マテワラからサン・ルイス・ポトシと来た道を途中まで戻ってヒリトゥラ行きのバスの乗り換えた。とは言っても宿代を節約したいがためにサン・ルイス・ポトシのバスターミナルで一晩を明かしての乗り換えだった。

ターミナルでは一睡もできず、さぁ寝ようと思ったサン・ルイス・ポトシからヒリトゥラ行きのバスはトイレもない少しだけ座席がましになった路線バスみたいなものだった。 うたた寝を繰り返すことおよそ7時間、ヒリトゥラの町に到着した。

到着したヒリトゥラの町はもっともらしいバスターミナルがある訳でもなく、山あいにある小さな町だった。 早い所宿に入ってゆっくりしたいと思い、くたびれた体にムチ打って歩みを進めた。町の中心から2キロほどの場所に宿はあり30分も歩けば着くだろうと予想していたが、古い看板に惑わされて道を間違えてしまった。

途中舗装されていない道になり、また田舎町に来てしまったと思いながら進む事1時間。今回ヒリトゥラを訪れた目的であるラス・ポサスという庭園の目と鼻の先に宿はあった。

「Casa caracol」と言う宿だが、ネットで調べていてどうしても泊まってみたい宿だったのだ。貧乏旅行者向けのドミトリーはティピ、という何とも面白そうな場所なのだ。そして実際に面白いのである。

帆布で出来たティピを想像していたが、案内されたティピは思いのほか広くコンクリート製で雨風の心配もない快適そうな場所だった。ティピやコテージにはぶっ飛んだ絵や装飾がなされていて、ジャングルの中にあるその敷地内には謎のオブジェが点在していた。 少しかがんで行かないとは入れない入り口にわくわくする。

トイレやシャワー、キッチンなどがある母屋も摩訶不思議な作りで、期待通りの面白い宿だった。

普段はなんとなく移動してなんとなく安宿を探してといった感じで動いてるのだけど、今回のようにどうしても泊まってみたい宿があると言うのは僕にしては珍しい事だ。

移動でくたびれたからのんびり過ごそう、そう思ったけれどもどうしてもビールが飲みたくなり食材の買い出しついでに町の中心へ行くことにした。 宿の人間に聞いたところ、買い物するなら町まで出なくてはならないというのだ。

迷わず歩けば30分ほどだった。町までは登り坂が続く。けれど重たいバックパックを背負っていない分楽だった。 スーパーで買い出しをして、肉屋の店先で売っていた豚肉を煮たうまそうな一品を少しばかり買って宿へ帰った。

はー、これで今日はもう何もしないぞ!と意気込んでビールを開けて豚肉をつまむ。

鳥の鳴き声に草木が揺れて鳴る音や、竹にパパイヤにバナナの木なんかに囲まれた空間。至る所にぶら下げられたハンモックたち。こんなところで自給自足ありかな、なんて思ったりもした。

翌日の為に取っておくはずのビールも飲んでしまうと日も暮れて、宿の雰囲気が一層怪しくなった。

Welcome to the jungle!!とでも叫びたくなる空間ではないか。

入り口付近から。

怪しい敷地内へ。

コテージもすごい事になってる。

敷地に作られた小道の途中にある木の下に作られたベンチは上からライトで照らされていて意味深なオブジェにも見えてくる。

小道の脇の木々にぶら下げられた小さなカンテラもいい雰囲気だ。

トイレに行こうにもどこか異空間に吸い込まれて行きそうな雰囲気だ。

疲れていたし早くに寝ようと思ったが、ティピの隣にあるハンモックに揺られながら不思議な空間を長い間眺めてしまった。

まだ目的の「ラス・ポサス」を見ていないと言うのになんだか達成感を感じてしまったヒリトゥラの街の初日だった。

翌日その「ラス・ポサス」に足を運び、この宿がそこから多くの影響を受けている事を知る事になる。

 
 
 

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