念願のタパードに大満足!~リビングストン・グアテマラ~
- ナシオ
- 2017年1月5日
- 読了時間: 3分
コバンの街の雨を嫌って移動を繰り返してやって来たリビングストンだったけれど、滞在中雨が降らない日は無かった。
スコールのように一時的な雨に降られる事もあれば長時間に渡って降る日もあった。
雨が止んだかな?と思って飯を食べに外へ出たりしても、帰る途中に土砂降りにやられてしまう事も多かった。
けれどもリビングストンの街は小さいながらも黒人社会、ガリフナ族が居る事で他のグアテマラの土地とは違う空気が流れていてぶらっと散歩するだけでも面白かった。
街中に描かれた壁画もメキシコやグアテマラなどの他の街とは違って黒人文化の色が濃く、目を引かれるものが多かった。


午前中から降っていた雨が止んだある日の午後、僕は念願のタパードを食べに行った。
ガリフナ族の伝統料理といわれるシーフードのスープ、タパード。
これを目当てに来る観光客も多いようで、リビングストンにあるレストランの多くにタパードが置いてあるようだった。
どこの店で食べるのが良いのか分からず彷徨っていたが、「Las Tres Garifunas」と言うガリフナ色の濃さそうなレストランで食べる事にした。
棕櫚の葉だろうか、草ぶきの屋根が印象的な建物のレストラン。

テラス席には目にも鮮やかな黄色の布が敷かれた椅子と青いテーブルクロスがかかったテーブルがあった。色使いもどことなくアフリカンな感じだ。

席に着いてすぐにやって来たガリフナの若い男のウェイターにタパードを注文した。
メニューに目を通したり店内の写真を撮ったりしながら料理が運ばれてくるのを待っていた時、
「私も撮ってよ。」
と、テラスの奥の方にいたガリフナの女から声がかかった。

この辺の明るさというかオープンな感じは、どちらかというとシャイに思えるグアテマラの人々との違いを感じずにはいられなかった。
置いてあったビーチクルーザーのサドルにかかったラスタの帽子も彼らのそばにあるとしっくりとくる。

ウェイターがランチョンマットを敷き、ナプキンに包まれたスプーンとフォークを持ってきた。そろそろ念願のタパードがやって来るのかと思うと、何だかテンションが上がってきてしまった。
予想通りタパードは間もなくやってきた。

皿からはみ出した魚の尾ひれや、小さいながらも一匹丸ごと乗っかった蟹の姿を見て嬉しくなった。
「なんて豪華なスープなのだろう!!」
さらにはココナッツの香りが漂い、目だけでなく鼻でも食欲を刺激された。
たまらずスープを一口すする。
ココナッツの風味とシーフードの出汁が程よく合わさっていて美味い。
具はホクホクしたバナナ、小さいエビが5匹ほど、そして尾ひれを隠し切れない揚げた魚と存在感たっぷりの蟹だ。

特に魚は揚げられた皮にスープが絡んで抜群に美味かった。
付け合わせのライスを食べてはスープを飲んで。大して無い蟹の身をしゃぶりつき、小さなエビは殻ごとムシャムシャ食べて。

ライスが無くなった時に、タパードの皿に煮込みラーメンの麺でもぶち込んでもう一度煮立ててやりたくなった。
それほどまでココナッツとシーフードの出汁が合わさったスープが気に入ってしまった。
最終的に残ったのは大きな満足感と皿一枚に乗っかった蟹の殻と魚の骨。

リビングストンでやりたかった事、タパードを食べると言う目的を果たした満足感だけでなく、その味の良さに大満足する事が出来た事で本当に心までもが満たされる食事になった。
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